「学力」の経済学で科学的根拠に基づく子育て法を学んだ
こんにちは、みや蔵です。
私、みや蔵にも子どもがおります。
自分自身がまだメンタル的に子どもなのに、そんな自分が子育てしているというのが信じられないのですが、息子を見ていると「この子を育てていかなければいけない」という責任も感じています。
そんなこんなで、年末年始は育児に関する本を読んでいました。
この本です。
この本の著者中室牧子さんは慶應義塾大学の教授です。慶應義塾大学を卒業された後、コロンビア大学で博士号を取得。専門は、経済学的な理論や手法で教育を研究する「教育経済学」です。
科学的根拠に基づく教育
この本で繰り返し中室先生が述べられているのは、「『科学的根拠』に基づく教育を」という点です。
子育てや教育といった分野では特に、子育てを経験された方が自身の経験に基づいて色々なことを言いますが、
「それって本当に正しいの?」
「それはあなたの息子さんには効果的だったかもしれないけど、誰に対しても当てはまるの?」
と思うことは多々あります。
そうした個人の経験に基づく体験記の延長としての子育て・教育ではなく、実験データを使った科学的根拠に基づく子育て手法をこの本で著者は述べられています。
非常に参考になった点を息子の子育てに活かすため、まとめておきたいと思います。
ご褒美はインプットに対して与える
ご褒美は「テストの点」などのアウトプットに対してではなく、「宿題をする」「本を読む」などのインプットに対して与えた方が、何をするべきなのか明確になり効果的だそうです。
頑張る対象が明確になるということだと思います。
子どもはやる気があっても、そのエネルギーを何に対して向ければいいのかわからないことがあります。そうしたときに、大人がご褒美を使って子どものエネルギーを正しい方向に導いてあげたいと思います。
能力ではなく、努力を褒める
子どもを褒めるときは、「あなたは優秀なのよ」といった能力を褒めるのではなく、「今日は1時間も勉強できたんだね」と具体的に子どもが達成したことを褒めてあげることが重要だそうです。
努力を褒めることが、更なる努力を引き出すことにもなります。努力を認め褒めてあげて、子どもが自分から頑張れるサイクルを作ってあげたいと思います。
10年20年経っても、子どもの努力を褒めてあげることを忘れずにいたいと思います。
人的資本への投資は早い方がいい
本書では教育を人的資本への投資と捉え、どの時期が最も収益性が高くなるのかについて、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者の理論を紹介しています。
それによると、最も収益率のいい人的資本への投資の時期は、就学前だそうです。
それは人生の早い段階で得た経験や知識は、その後の成長に役立つためだからです。
幼児教育は非認知能力を鍛える
幼児教育では、IQや学力テストで計測される認知能力以上に、「忍耐力がある」「意欲的である」「やり抜く力」といった非認知能力の改善に効果があるそうです。
またこうした非認知能力は認知能力の獲得に役立つだけなく、将来の幸せや経済的な安定につながるそうです。この非認知能力を高めるために何をしてあげられるのか考えていきたいですね。
まとめ
こうした点に対して本書では様々な実験データを使い、科学的根拠を示しながら説明しており非常に説得力がありました。
この先、何度もこの本に立ち返りたいと思います。